ランニングを始めるときに欠かせない、ランニングシューズ。
ランナーを足のケガから守ってくれる大切な存在です。
しかし足を守ってくれるのも、適切なサイズ選びができてこその話。
選択に失敗してしまうと、足にさまざまなトラブルが起こります。
- 靴擦れやマメによる痛み
- 爪下血腫(そうかけっしゅ)※の発生
※足の爪に内出血が起こる症状
この記事では、それらの問題を防ぐために、ランニングシューズの「正しいサイズの選び方」について解説。
- 正しいサイズの目安が分かる
- 足のサイズの測り方が分かる
- 試し履きのポイントが分かる
ラン歴10年の経験を活かし、分かりやすく説明していきます。
ランニングシューズを初購入する方で、サイズ選びに失敗したくない方は、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
ランニングシューズは「足のサイズ+1cm」が目安
ランニングシューズのサイズは、「足の大きさ(cm)+1cm」を目安に選びましょう。
足のサイズが26.0cmの方の場合、27.0cmのランニングシューズを選ぶとgoodです。
このプラス1cmという隙間がミソ。
つま先に適度な空間が生まれ、足の爪とシューズ先端がぶつからなくなり、爪下血腫の発生を防げます。
また1cm程度の余裕では、靴のなかで足が動く心配もありません。
靴擦れやマメのリスクを避けることができます。
安全のための絶妙なサイズ感、それが「+1cm」なわけです。
とは言え、前提の「自分の足の大きさ」が分からないんだけど……と思った方もいるのでは?
次に、足のサイズの測り方について詳しく説明していきます。
足のサイズを測ろう
適切なランニングシューズを選ぶには、自分の足のサイズを知ることが大切。
なかでも重要な、足長(そくちょう)の測り方について述べていきます。
足長の測り方
足長(そくちょう)とよばれる、足のつま先からカカトまでの長さを測りましょう。
足の大きさには左右差が存在します。
大きい方の足をサイズの基準にしてください。
また指の長さにも個人差があります。
大きい方の足の、一番長い指(前に出ている指)からカカトまでの長さを測りましょう。
計測のやり方には、ものさしやメジャーを使った方法が挙げられます。
しかし、よりおすすめな手段があるのでこのあと紹介していきます。
「足長以外のサイズは測らなくていいの?」と疑問に思った方もいると思います。
結論、ひとまず足長だけ分かればOKです。
スポーツ店で測るのがおすすめ
足のサイズは、スポーツ店で測るのがおすすめです。
専用の計測器が用意されているため、簡単かつ正確に足のサイズが測れます。
計測器の取り扱いはとくに大型の店舗に多い印象です。
計測器の利用には、サイズ以外の情報が得られるメリットも存在。
- 重心の位置が分かる
- プロネーションが分かる(足首が内と外、どちらに傾いているかを把握できる)
足の特徴が分かると、ランニング時のケガの予防に役立てられます。
機械を使った測定は、どのスポーツ店も無料でおこなってくれる場合がほとんどです。
ぜひ一度スポーツ店に足を運んでみてください。
ランニングシューズを試し履きしよう
足のサイズを測り終えたら、ここからが“本番”です。
気になったシューズを実際に試し履きしてみましょう。
試し履きが必要な理由
ランニングシューズのサイズ選びでは、試し履きが超重要。
「足のサイズ+1cm」のランニングシューズを選んでも、それはあくまで目安にすぎません。
メーカーやモデルによって、サイズには誤差があります。
つまりシューズがベストフィットするかどうかは、実際に履いてみないと分からないわけです。
「足長だけ分かればOK」と言ったのも、サイズを測り倒すより、試し履きが大事だと伝えたかったからです。
シューズのフィット感に対する違和感は、ランニング時に必ず足のトラブルに繋がってきます。
ランニングシューズを選ぶときは、必ず試し履きをするように心がけましょう。
ネットでシューズを購入する予定の方には、Amazonの『Prime Try Before You Buy』と呼ばれる試着サービスを推します。
プライム会員特典のひとつで、対象の商品であれば配送料や返送料が無料。
サイズ違いや色違いなど、複数の商品を同時に試せる点も魅力です。
ネット通販で試し履きをおこないたいとき、ぜひ活用してみてください。
試し履きのタイミング
試し履きに適したタイミングについて説明します。
試し履きをおこなうときは夕方以降の時間帯がおすすめ。
アーチ(土踏まず)の高さは、足の疲れとともに徐々に下がってきます。
日中に活動し終えたあとの夕方の時間帯は、アーチが低くなりやすく0.5cm程度足が広がった状態にあるわけです。
足長(そくちょう)の測り方でお伝えしたとおり、サイズは大きい側に合わせるのが基本。
シューズ購入後、「試し履きしたはずなのに窮屈に感じる……」そんな事態を招かないために、アーチが低下した夕方以降を狙って試し履きをおこないましょう。
夕方以降に時間が取れない方でも、なるべく午後に試し履きをしてみてください。
夜型生活を送る方の場合は、午前中がタイミングとしてベターと言えるでしょう。
シューズの正しい履き方
試し履きの具体的な手順について説明していきます。
まずはシューズの正しい履き方を紹介します。
- 靴ひもを緩めてシューズに足を入れる(カカトを踏む行為はNG)
- 自分のカカトとシューズのカカトの位置を合わせる
- 靴ひもをつま先側から順に締めていく(キツく締めすぎないように注意)
- シューズの上まで締め終えたところで靴ひもを結ぶ
- 片足だけでなく両足でシューズを試し履きする
5つのポイントをチェックしよう
ランニングシューズを履き終えたら、5つのポイントをチェックしていきましょう。
- 「つま先」とシューズのあいだに隙間をつくれているか?(約1cm程度、手の指一本分の幅が目安)
- 「横幅」が窮屈でないか?(親指や小指の付け根部分に窮屈さがないか確認)
- 「カカト」が浮いてこないか?(カカトが緩くないかをチェック)
- 「アーチ」に違和感がないか?(土踏まずに違和感や窮屈さがないか確認)
- 「足の甲」に圧迫感がないか?(日本人は足の甲が高いと言われています、圧迫感がないか注意しよう)
座った姿勢だけでなく、立ったり歩いたりしても問題がないか入念にチェックしましょう。
シューズの横幅は「A・B・C・D・E・2E・3E・4E・F・G」で表され、メンズは2E、ウィメンズはEが標準的なサイズになります。
試し履きの際、シューズの横幅が合わない場合、幅の広いワイドモデル(メンズは3E〜4E、ウィメンズは2E)や、幅の狭いスリムモデル(メンズはE〜D、ウィメンズはD〜C)を試してみましょう。
迷ったら大きめサイズがベター
ランニングシューズを試した際、微妙なサイズの違いに悩んだとします。
迷ったときは、大きい方のサイズを選ぶのがおすすめ。
なぜなら大きめのシューズは、あとからサイズの微調整が利くからです。
具体的な方法を2つ挙げてみます。
- 靴ひもを締めて対応(大きめのシューズでも足に密着させられる)
- インソールを交換する(厚めの中敷きに替えることで、シューズ内の隙間を埋められる)
大きめのシューズを選んでおくと、サイズに融通が利くため選択のミスが減ります。
あくまで「自分の足のサイズ+1cm」のシューズを選び、しっかり試し履きまで終えていることが前提です。
単に大きいシューズを選べばいいわけではないので、その点には注意しましょう。
まとめ
この記事では、ランニングシューズの正しいサイズの選び方について解説してきました。
記事の内容をサラッとまとめます。
- ランニングシューズのサイズは足のサイズ+1cmが目安
- 足のサイズはスポーツ店で測るのが簡単
- 試し履きは夕方以降の時間帯がおすすめ
- 試すとき5つのポイントを確認(①つま先②横幅③カカト④土踏まず⑤足の甲)
- サイズ選びで迷ったら大きめのシューズがベター
適正サイズのランニングシューズを選ぶことで、靴擦れやマメ、爪下血腫(そうかけっしゅ)といった足のトラブルを防げます。
記事の内容をもとに、足にピッタリ合うシューズを手に入れ、快適なランニング生活をスタートさせましょう!
ネットで靴を買う予定の方には、Amazonの試着サービス「Prime Try Before You Buy」がおすすめ、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。
PS.
ランイズムではランニングに関するさまざまなお役立ち情報を発信しています。
具体的なシューズ選びがまだの方のために、「初心者用ランニングシューズのおすすめ3選」の記事を用意しています。
シューズ選びの参考に、よければ活用してみてください。