この記事ではPETZL(ペツル)のヘッドライト『ティカ』を紹介。
夜のランニングでの使用感を中心に、詳しくレビューしていきます。
- 夜ランやキャンプなどのアクティビティが趣味の方
- 機能とコスパ、両面に優れたヘッドライトを探している方
- 夜ランでも安心な300ルーメンの明るさ
- シンプルな操作性
- 82gのコンパクト設計
自身ラン歴10年の市民ランナーです。
ティカを4年間使い続けた経験を活かし、その魅力について語っていきます。
少しでも『ティカ』に興味のある方は、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
追記
2023年、ティカのNEWモデルが発売されました。
新機能は以下のとおりです。
- 照射力が300lmから350lmにパワーアップ
- 電池の残量を示すインジケーターを搭載
- スイッチロック機能(誤点灯を防げる)
- ライトの角度調整幅が広くなった
- ランタンとしても使えるポーチ『シェルLT』が付属
シンプルな操作性やIPX4(全天候型)の防水性、充電池『コア』への対応といった便利な機能はそのままに、より充実した製品へと仕上がっています。
記事の内容は旧モデルを紹介した内容となっていますが、新モデルを選ぶ際にも活かせる部分があるのでよければ参考にしてみてください。
ティカの特徴
先に『ティカ』の特徴について説明します。
安全具メーカーPETZL(ペツル)のヘッドライト
ティカを手がけるのは、フランスのメーカー「PETZL(ペツル)」。
ヘッドライトや、ヘルメット、ロープ、ハーネスといった安全具を取り扱う企業です。
ペツルが誕生したのは1970年。
以来およそ50年間にわたり、暗闇での活動や高所作業に求められるギアを開発し続けています。
具体的には登山やロッククライミング、レスキュー、ケイビング(洞窟探検)などの幅広い分野で活躍。
安全具を扱うメーカーのライトであれば、品質に対して信頼できますね。
参考url|https://www.petzl.com/INT/en
基本性能を満たすクラシックモデル
PETZL(ペツル)のヘッドライトには、5つのシリーズが存在。
- クラシック(ライトユースにピッタリ)
- アクティブ(多くのアウトドア活動に対応)
- パフォーマンス(ハードユース向けハイスペックモデル)
- スペシャライズド(狩猟や釣り、洞窟探検用が揃う)
- プロフェッショナル(耐久性に優れたプロ用シリーズ)
参考:ALTERIA|HEADLAMP|PETZL社製ヘッドランプの取扱、製品情報
ティカは上記シリーズの「クラシック」に該当。
夜ランが目的であれば、クラシックシリーズで十分対応できますよ。
ティカのスペック一覧
ティカのスペックを以下にまとめました。
ティカを買ったきっかけ
ティカを購入した、自身のきっかけについて話します。
夜ランの安全のため
ティカを買った最大の目的は、夜ランの安全確保のためです。
具体的なメリットを3つ紹介します。
- 転倒リスク減(足元を照らし、縁石や道路の凹凸に気づける)
- 受け身がとれる(ハンディライトと違い、手が自由に使える)
- 交通事故の防止(周囲に対し、存在をアピールできる)
夜ランを始めた当初、蛍光色のウェアを着たり、反射材を利用したりといった対策をとりました。
ですが、それでは不十分だと実感。
足りない要素を埋めるべく新たにギアを求めた結果、ヘッドライトにたどり着きました。
トレイルランニングや登山への備え
自分の趣味に山野を走るトレイルランニングや、登山も含まれます。
山に入る場合、だいたい正午〜15時までの下山を心がけ、安全に配慮して楽しんでいます。
とは言え、たとえば転倒によってケガや骨折をした場合、夕方までに山を下りられない可能性も……。
そういった万が一に備えるために、ライトの購入を決意。
山道では木の枝をかき分けたり、不安定な場所で体を支えたりするのに、手を使う場面も多いです。
ゆえにライトの種類は、両手が空くヘッドライトで即決でした。
山で使用する場合、予備バッテリーのほかに本体のスペアをもっておくと安心です。
ティカを選んだ理由
ヘッドライトのなかから、なぜティカを選んだのか?
その理由について話します。
信頼できるPETZLの製品
せっかく買ったアイテムが、すぐに壊れたらショックです。
長く安心して使える、高品質なライトを選びたいと思いました。
安全具、つまり「人命に関わる道具」を50年以上取り扱うPETZL(ペツル)。
その製品であれば、故障も少ないだろうと判断しました。
2018年のティカ購入から4年が経過。
そのあいだ動作の不具合は一度も起こらず、いまだ現役で使えています。
夜ランに合う明るさ
ネットで調べたり、知人に聞いたりした結果、夜ランには250~300ルーメンの明るさが必要なことが判明。
買ってから「もう少し明るいライトが良かったかも……」といった後悔は避けたいところです。
思い切って、大きめ出力の300ルーメンのライトを選択。
条件に合うヘッドライトがティカでした。
300ルーメン以上の力をもつライトはほかにもあります。
しかし性能に比例して値段も上がるため、選ぶ際には注意が必要です。
用途を見極めた、過不足のないライト選びがコスパUPのコツと言えます。
デザインが丸くて好み
ティカを選んだ理由に、単純に形が好きだった点が挙げられます。
やや丸みを帯びたデザインに一目惚れしました。
中身も外見も、ティカであれば満足して使えるだろうと結論づけました。
リーズナブルな価格
ティカが自分のニーズに合う製品なのは間違いありません。
残る課題は価格のみです。
いくら気に入ったアイテムでも、値段が高すぎると購入の判断がブレます。
漠然と「安く買えないかなぁ……」と思いながらecサイトを眺めていました。
すると税込5,000円以下で販売しているお店を発見できたため、ソッコーでポチることに。
状況によっては、いつも安く買えるとは限りませんし、欲しいカラーが欠品する場合もあります。
気に入ったティカを発見したら、購入のチャンスを逃さないように素早くゲットしておきましょう。
ティカを夜ランで使用した感想
『ティカ』を夜のランニングで使用した感想について、具体例を交えながら詳しく語っていきます。
田舎では300ルーメンの明るさが正解
先に結論を伝えると、300ルーメンの性能をもつティカを選んで正解でした。
前提として夜ランは、なるべく明るい道でおこなうのが理想です。
ですが自分は、地方に暮らすランナー。
都会に比べ、田舎は街灯が少ない点がネックです。
そんなとき300ルーメンのパワーのおかげで、暗い道でも十分に視界をキープできました。
しかもティカは4段階でライトの向きを“カチカチッ”と変更が可能。
足元をピンポイントで照らせるため、地面のギャップをより正確に把握でき、安心してランニングに取り組めました。
光量の切り替えがシンプルで楽
ティカをランニングで使用した際、操作がシンプルでとても楽でした。
「そもそも走りながらの操作ってなに? 必要?」
と疑問に感じた方のために例を紹介します。
先に述べたとおり、暗い道では300ルーメンの明るさがベターです。
しかし扱う光量が大きいほど、バッテリーの消耗は早まります。
なるべく電池をもたせるには、暗い道と明るい道とで、照射レベルの切り替えが不可欠なわけです。
ティカであれば、ボタンひとつで「弱→中→強」の順に照射力を簡単にスイッチ可能。
操作に迷わず、集中力を維持したままランがおこなえます。
直感的に扱えるので、ランニング後半、疲れて思考が働かないときに助かります。
帽子との相性もGood!
ヘッドライトは頭部に直接、あるいは帽子のうえに取り付けて使用します。
セットする際、簡単にバンドの長さを調節できるため、ストレスなく扱えました。
ちなみに自分は、帽子と併用する派です。
理由はバンドを汗汚れから守るためです。
キャップと組み合わせたとき、ティカの82gの軽さが活きます。
本体の重さによる帽子のズレが起こらず、快適に走れました。
鍔(つば)のある帽子の場合、うしろ向きに被ることでライトとの干渉を防げます。
また帽子が苦手な方であれば、ヘッドバンド(ヘアバンド)を利用して、汚れを防ぐこともできます。
ティカのその他メリット
ティカを使用するなかで気づいた、ランニング以外でのメリットをいくつか紹介します。
キャンプで活躍
ティカはキャンプでも活躍します。
- 晩飯作りがはかどる(明るさを得つつ手が自由に使える)
- そのあとの片付けも楽(同上の理由)
- 読書などのリラックスタイムに便利(同上の理由)
- 夜トイレに行くときに役立つ(赤色光で周囲への眩しさを軽減)
キャンプのライトといえばランタンが定番かも知れません。
ですがヘッドライトを用意すれば、より快適にアウトドア活動が楽しめます。
災害時に役立つ
ティカに備わる「蓄光リフレクター」機能。
災害時にはこれが非常に役立ちます。
たとえば家にいるとき、地震や大雨、大雪などの影響により停電したとします。
非常用のライトを使おうにも「 どこに置いてたっけ!? 暗くて探せない! 」とパニックに陥った経験はありませんか?
そんなとき蓄光リフレクターを搭載したティカであれば、暗闇でもすぐに発見が可能。
焦ることなく明かりが灯せます。
とは言え、スマホのライト機能を使えばいいのでは? と疑問に感じた方もいるはず。
確かにそのとおりですが、必ず手元にあるとは限りませんし、連絡手段としてスマホのバッテリーは残しておきたいところです。
別途ライトを用意しておくほうが安心と言えます。
充電式バッテリーをメインに使用する方でも、災害に備えて、スペアの乾電池をもっておくのがおすすめです。
除雪時にも重宝する
ヘッドライトは雪国の除雪にも重宝します。
除雪作業は主に、仕事に出かける前の朝におこなうケースがほとんどです。
冬の早朝は外がかなり暗く、手元や足元を照らすための明かりが欠かせません。
ヘッドライトのおかげで、明るい視野と両手の自由が一度に手に入り、作業効率が格段にUPしました。
また早朝はロータリー除雪車などが作業している時間帯と重なります。
ヘッドライトの明かりは巻き込み事故を防ぐための、存在アピールの有効な手段になります。
降雪地に住む方は、便利さと安全を得るために、ヘッドライトをもっていて損はありませんよ。
IPX4(全天候型)の防水性能が備わるティカであれば、雪中でも問題なく使えます。
ティカはバンドを外すのが難しい!?
ティカを使用したあとの、メンテナンス方法についても説明しておきます。
結論、特別な手入れは必要ありませんでした。
本体についた汚れや水分を、布で拭くくらいでOKです。
汗で汚れたバンド部分に関しては、取り外して丸洗いが可能。
その際、外し方に少しコツがあります。
具体的な手順やポイントを以下にまとめました。
①バンドの先端パーツを斜めにし、内側の突起物のあいだを通します。
②このとき、バンドを反対の手で引っ張りながらおこなうのがミソです。
自分の場合、どう外すんだろう……? と30分ほど格闘した末にようやく成功。
コツを掴んでしまえば一瞬で済む作業ですが、はじめはかなり戸惑いました。
ティカ購入後、バンドの外し方で困られた際に参考にしてみてください。
ティキナとの違いは照射力とサブ機能の充実度
ティカ購入を検討するうえで、同クラシックシリーズの『ティキナ』との比較に迷われる方も多いのでは?
ティカとティキナの違いを以下の表に整理しました。(※価格は2023年1月時点を参考)
ティカ | ティキナ | |
価格 | 4,900円(税込5,390円) | 2,800円(税込3,080円) |
最大照射力 | 300lm | 250lm |
照射レベル | 6lm.100lm.300lm | 6lm.100lm.250lm |
重さ | 82g | 81g |
バッテリー | 単4アルカリ電池3本&『コア』対応 | 同左 |
防水性能 | IPX4(全天候型) | 同左 |
蓄光リフレクター | あり | なし |
赤色光 | あり | なし |
基本的な性能は似ています。
あとは約2,000円の価格差で手に入る、50ルーメン増の明るさと蓄光リフレクター、赤色光の価値をどう捉えるかの判断になりそうです。
自分の意見をまとめます。
- 地方に住むランナー(300ルーメンの明るさがベター)
- 多目的に使いたい方(キャンプや登山、災害時に蓄光リフレクター&赤色光が便利)
- 都会に暮らすランナー(街明かりや街灯が多いから)
- ランニングでのみ利用したい方
住んでいる環境や、使う目的に合うモデルを選びましょう。
まとめ|ティカのおかげでQOLが高まった!
この記事では、PETZL(ペツル)のヘッドライト『ティカ』について詳しくレビューしてきました。
- 街灯の少ない場所では300ルーメンの明るさのティカが正解
- ボタンの種類はひとつだけ、シンプル操作が楽
- 帽子との相性もいい、しかも軽量でズレない
- キャンプで活躍、周囲への眩しさを抑えられる赤色光付き
- 停電時に安心、素早く発見できる蓄光リフレクター付き
- 除雪作業の効率UPが見込める
自分の結論として、ティカ購入は「大正解だった!」と感じています。
夜ランはもちろん、キャンプや登山といったアクティビティ、災害への備え、日常生活の場面においてマルチに活躍するアイテムです。
ティカ使用によってQOL(クオリティ・オブ・ライフ)、つまり「生活全体の質」が高まることを強く実感しました。
ヘッドライトの購入を迷われている方は、ぜひ記事の内容を参考に、PETZL(ペツル)『ティカ』を選んでみてはいかがでしょうか。
追記
ティカの新モデルはこちらをチェック!
PS.
当サイト「ランイズム」では、ランニング初心者〜中級者の方を対象としたお役立ち情報を発信しています。
夜ランの服装を網羅的に扱った記事も用意していますので、興味のある方は以下の記事もチェックしてみてください。
ランニングを楽しみたい方、マラソンに挑戦してみたい方はいつでもランイズムまで遊びにきてくださいね。