日々ランニングに取り組んでいる人たちに質問します。
みなさんは、「ランニングノート」を書いていますか?
ランニングノートとは、ランニングの練習内容やその日の体調などを記した、練習日誌のことです。
「書いていない」と答えた方のなかには、
そう疑問に感じている人も多いのではないでしょうか?
この記事では、そのような疑問を解決するために、
について詳しく説明していきます。
- ランニングノートの効果がハッキリ分かる
- 実際にランニングノートを書き始められる
- ノートを挫折せずに続けられる
ランニングノートを書き続けて10年。
自身の経験をもとに、ランニングノートに関する、さまざまな知識をひとまとめにしました。
ランニングノートに興味のある方、実際に書いてみたいという方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ランニングノートを書く3つのメリット
ランニングノートを書くことで得られる、「3つのメリット」を紹介します。
1|モチベーションが上がる
ランニングノートを書くと、ランニングの「モチベーション」が上がります。
その理由としては、ノートを使って自分の成長や努力を“見える化”できるからです。
試しに、走った“距離”や“時間”をノートに記録したとしましょう。
そうすることでランニングの成果を、「実際に自分の目で見て」確かめることができます。
ランニングに対する充実感や満足感が増し、結果的に「モチベーションが上がる」というわけです。
モチベーションが高く保てると、ランニングの“継続”がラクになります。
まずは「走ることを習慣化したい」という初心者ランナーの方にとっては、非常に大きなメリットと言えるでしょう。
痩せることが目的の場合、「体重の変化」を“見える化”するのもおすすめです。
2|トレーニングの効率UP
ランニングノートは、トレーニングの効率をUPさせる、有効な手段になります。
なぜならノートを利用して、過去と現在の自分を「比較」できるからです。
自分の成長をものさしに、トレーニング効果の「有無」をチェックすることができ、練習メニューの見直しに役立ちます。
その結果、トレーニングの“効率化”が可能となり、目標達成に向かって“最短ルート”を選択できるようになります。
ランニングノートはまさに、“正しい努力”をおこなうための羅針盤と言えるでしょう。
闇雲にトレーニングするよりも、成長スピードが圧倒的に早くなります。
3|体調管理がしやすくなる
ランニングノートを書くことで、体調管理がしやすくなります。
具体的には「起床直後の心拍数」をノートに記録してみましょう。
心拍数がいつもに比べて高い場合が、身体に疲労が溜まってきたというサインになります。
“体調の変化”にすぐ気づける分、ケガや病気のリスクを減らすことが可能です。
体調が安定すると、練習をしっかり積み重ねられるので、当然ランニングの成果も出やすくなります。
また、マラソン大会などのレースにおける、“調整ミス”を防ぐことにも役立ちます。
しっかり練習してきたのに、体調を崩して「本番で力を出せなかった」という悲しいパターンは避けたいところです。
ランニングノートの書き方
ランニングノートのメリットが分かったところで、次に、具体的な「ノートの書き方」について簡単2ステップで説明したいと思います。
【ステップ1】ノートの種類を選ぶ
まずは自分に合ったランニングノートの種類を選びましょう。
ノートといっても、必ず“紙”のノートである必要はありません。
PC(パソコン)やスマホを代用してもOKです。
PCだったら「Excel(エクセル)」や「Google(グーグル) スプレッドシート」を活用してもいいですし、スマホだったら下記のようなランニングアプリを使用してもまったく問題ありません。
- Runkeeper(ランキーパー)
- adidas Running by Runtastic(アディダス ランニング バイ ランタスティック)
- Nike Run Club(ナイキ ラン クラブ)
ノート(紙)、PC、スマホ、それぞれ長所と短所があるので、下記の表を参考に選んでみてください。
長所 | 短所 | |
ノート(紙) | 視認性が高い(見開きで使える) 自由度が高い(メモや図を手軽に書き込める) 経年変化を味わえる(使い込むことでノートに“味”が出る) | 書き直しに弱い (字を消すのが面倒。消さずに修正する場合、ノートに“余白”をもたせる必要あり) |
PC | 文字の入力&修正がカンタン テンプレートを作成すれば書くのがラク | パソコン作業が苦手な人にとっては使いにくい 持ち運びが面倒 (軽量なノート型でも、紙のノートやスマホに比べると重い) |
スマホ | 持ち運びに便利 すぐに書ける(普段から持ち歩く機会が多いため) SNS機能を使ってランニング結果をシェアできる | 視認性が低い(画面が小さい) 自由度が低い(使用するアプリによっては、書きたい項目が不足している場合がある) |
どれが“正解”ということはないので、自分が「始めやすそう、使いやすそう」と思った方法を選びましょう。
ちなみに僕は、自由度の高さと、経年変化を楽しみたいという理由から、紙のノートを長年愛用しています。
【ステップ2】ノートに書く内容を決める
ランニングノートに書くべき内容には、どのような「項目」があるのか、まずは書き方の例を見てみましょう。
- 日時(◯月◯日・◯曜日・開始&終了時間)
- 気象条件(天気・気温・風速など)
- 練習場所(近所の道・公園・グラウンド・陸上競技場など)
- トレーニング内容(距離・週間距離・月間距離・時間・ペース・練習メニューの種類)
- ケアの内容(ストレッチ・アイシング・マッサージなど)
- 感想(練習中に気づいたこと・改善点など)
- 走れなかったときの理由(仕事・二日酔い・風邪・ケガ・急な用事など)
- 体重
- 血圧
- 起床直後の脈拍
- 睡眠時間(起床&就寝時刻)
- 食事の内容
上記の内容をすべて書く必要はありません。
自分の目的に合わせ、必要な項目を取捨選択してノートを書いてみてください。
ランニングの「距離」や「時間」は共通項目です。
ランニングノートである以上、目的に関わらず必須と言えます。
それに付け加えるかたちで、下記のようにアレンジすることをおすすめします。
トレーニングが目的の場合
- 練習に関する情報をなるべく細かく書く
ダイエットが目的の場合
- 体重・食事の内容を書く(痩せるためには運動だけでなく、食生活を見直すことも重要)
健康促進が目的の場合
- 睡眠時間や血圧など、健康状態に関する情報を書く
必要に応じて、あとから項目を増やしたり、減らしたりするのも全然OKです。
自分にとっての役に立つノートを目指しましょう。
ランニングノートを継続する3つのコツ
最後にランニングノートを書き続けるための、3つのコツを紹介したいと思います。
僕自身、書くのが面倒くさくなったり、書き忘れたりすることが原因で、ノートを中断してしまった経験が何度もあります。
そのたびに試行錯誤を繰り返しながら、なんとかノートを10年書き続けてきました。
ランニングノートを書きはじめる際には、このあと紹介する内容をぜひ参考にしてみてください。
ノートに書く内容をシンプルにする
ランニングノートに書く内容は、できるだけ“シンプル”にしましょう。
ランニングノートを書くのが“面倒”に感じる一番の原因は、ノートに書こうとする「項目の数」が多すぎることです。
ノートを書き始めたばかりの頃は、ついあれこれ書きたくなってしまいます。
まだノートに“飽きてない”状態なので、意外にすんなり書けてしまいますが、慣れてくるとそうはいきません。
書くことが急に億劫に感じ始め、そのあたりから、ノートを“離脱”する人が続出します。
そうした事態を防ぐためには、書くべき項目を
- 「書く“意味”はなんなのか?」
- 「この情報は、数ヶ月後にノートを見返したときに“役に立つのか?”」
としっかり吟味し、絞り込むことが大切です。
項目の数が少ないと、その分書くのがラクになり、忙しいときでもノートをつけやすくなります。
また、必要な項目を“練る”過程で、「ランニングをする目的」がより明確化します。
ランニングに対しても、ノートに対しても、「走ろう、書こう」という意欲が増します。
ノートの内容は、できるだけシンプルにするよう心がけ、自分にとって必要な項目を厳選しましょう。
完璧なノートを目指さない
ランニングノートを書くときは、完璧主義を捨てましょう。
「書き忘れない」ことよりも、むしろ「書き忘れてもいい」という心構えが大事です。
例えば、
と考えて、結局なにも書かないままノートに“空欄”ができてしまうなんてことは、よくあるパターンです。
几帳面な人ほど、ノートを完璧に書けなかったという挫折感を感じやすく、そのことが原因で「書くことを止めた」なんて話もよく耳にします。(自分もそのパターンを経験済み)
しかし後々振り返ってみると、「書き忘れ」などのミスは、長いスパンで見たとき、本当に些細なことだと認識できます。
たった1〜2ヶ月間だけ“ノーミス”でノートを書き続けるより、何十回と書き忘れても、1年間ノートを継続できた方が、自分にとって必ず大きなプラスになります。
ランニングノートで大切なのは、ミスしないことより、続けることです。
と頑張りすぎず、ミスは必ずあるものだという気持ちでノートに取り組みましょう。
ミスや書き忘れも、ノートの“味”になります。
あえて高価なノートを買う
紙のノートに限定した継続テクニックになりますが、あえて「高価なノート」を用意するやり方があります。
「せっかく高いノートを買ったんだから、使わなくちゃもったいない!」
という気持ちになり、取り組みが長続きします。
仮に一冊1000円するノートを買ったとしましょう。
1年で使い切ったとして、1日あたりの金額は約2.7円。
1ヶ月(31日間で計算)でも約84円で済みます。
その値段でランニングの習慣化や、目標達成が叶うとすれば、むしろコスパの良い選択と言えます。
自分のおすすめは、ランニング雑誌の「付録のノート(または手帳)」です。
手に入れるのに1000円程度の費用はかかりますが、ランニングの情報と専用のノート(手帳)が同時にゲットできてお得だからです。
ノートを書き続けるのに不安を感じている人は、先行投資だと思って、“あえて”高価なノートを購入してみることをおすすめします。
まとめ
この記事では、
を対象に、
について詳しく解説してきました。
紹介した内容を振り返ってみましょう。
- モチベーションが上がる(成長や努力を“見える化”できる)
- トレーニングの効率UP(トレーニング効果の“有無”が確かめられ、練習メニューの見直しに役立つ)
- 体調管理がしやすくなる(体調の変化に気づきやすくなり、ケガや病気を未然に防げる)
- 【ステップ1】紙のノート・PC・スマホのなかから、好きな書き方を選ぶ
- 【ステップ2】自分にとって役立ちそうな項目を選んで書く(項目の詳細は本文に記載)
- ノートに書く内容をシンプルにする(必要な項目“だけ”を選んで書く)
- 完璧なノートを目指さない(書き忘れたり、ミスしたりしてもOK)
- あえて高価なノートを買う(継続するための“あえて”の選択肢、むしろコスパは良い)
ランニングノートは、誰でも気軽に始められ、コツさえ守ればカンタンに書き続けることができます。
“ノートの力”を活用して、ランニング生活をより充実させていきましょう!