みなさんは、ウィンドスプリント(流し)をご存知ですか?
ウィンドスプリントは「約100mを軽くダッシュする」トレーニングのこと。
手軽におこなえて、ランニングに役立つさまざまな効果が得られます。
- 最大酸素摂取量アップ
- 筋力の向上
- スピードへの慣れ
- フォーム改善
- リフレッシュ
自身、ラン歴10年の市民ランナーです。
ウインドスプリントを練習に取り入れたところ、マラソンの成績アップに繋がりました。
- 誰でもカンタンに取り組める
- 得られる効果はバツグン
そんな一石二鳥の練習法をお探しの方に、ウィンドスプリントはかなりおすすめ。
効果はもちろん、やり方も含めて詳しく解説していきます。
ウィンドスプリントに興味のある方は、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
ウィンドスプリントの5つの効果
冒頭で紹介した、ウィンドスプリントの5つの効果。
具体的な内容を見ていきましょう。
1.最大酸素摂取量アップ
ウインドスプリントには、最大酸素摂取量アップの効果が期待できます。
最大酸素摂取量とは、全身持久力をあらわす指標のこと。
端的に、スタミナです。
短い距離とは言え、ダッシュをおこなうと“ハアハア”と息が上がりますよね。
ジョグでは追い込みにくい、心肺機能へ負荷をかけられるメリットがあります。
心肺機能を鍛える別の方法に、インターバル走が存在。
高強度(かなりキツイ)トレーニングであるため、実施のハードルは高いと言えるでしょう。
ウィンドスプリントであれば、スピード練習が苦手なランナーでも気軽に取り組めます。
2.筋力の向上
2つ目に紹介する効果が、筋力の向上。
筋肉には以下の2種類が存在します。
- 遅筋(例:マラソンで持久力を発揮)
- 速筋(例:ダッシュで瞬発力を発揮)
ウィンドスプリントによって、ジョグでは鍛えにくい速筋の成長が見込めます。
とは言え、「瞬発力はマラソンに関係ないのでは」と思った方はいませんか?
レースのラストスパートで役立つので、鍛えておいて損はありません。
3.スピードへの慣れ
ウィンドスプリントの効果に、スピードへの慣れも挙げられます。
たとえばマラソン大会に参加する際、目標タイムを掲げたとしましょう。
練習中、「こんなペースで走れるのかな……」と諦めモードになった経験はありませんか?
ウィンドスプリントによって、スピードに乗った走りを手軽に体感できます。
理想のペースに対し、「決して走れない速さではない!」という自信を磨くのにピッタリです。
メンタルブロックの解除に役立ちますよ。
4.フォーム改善
ウィンドスプリントには、フォーム改善のメリットも含まれます。
スロージョグを繰り返していると、フォームが小さくなる(縮こまってしまう)可能性があるため注意が必要。
ウィンドスプリントを取り入れることで、本来の大きなフォームを取り戻せます。
さらに、スピードを出すうえで必要な「からだの動かし方」の感覚を養えるのもポイント。
効率のいいフォームづくりを目指す方に、イチオシの練習法だと言えるでしょう。
5.リフレッシュ
5つ目に紹介するのが、リフレッシュ効果。
練習メニューがジョギング一辺倒の方であれば、からだのなかに新たな刺激を加えられます。
その結果、筋肉のコリがほぐれたり、血流が良くなったりのメリットが期待可能。
「最近、足の疲れが抜けないなぁ……」と感じている方であれば、疲労回復に試してみる価値ありです。
ウィンドスプリントによって、ジョグとは一味違った爽快感が得られます。
気分もリフレッシュできるので、ぜひ試してみてください。
ウインドスプリントのやり方【4ステップ】
ウィンドスプリントのやり方を簡単4ステップで紹介します。
手順は以下のとおりです。
1|70〜130mの直線を用意する
ウィンドスプリントのために70〜130mの直線を用意しましょう。
経験上、短すぎず長すぎない、おすすめの距離です。
- 50mだと短い=加速の途中で終わってしまう
- 150mだと長い=バテてしまう
路面に関してはタータンや芝生、土のうえを選んで走るのも有効。
ダッシュによる足への負担を減らせますよ。
- 陸上トラック
- 公園
- 河川敷
場所を決めたら、周囲の安全確認をしてからおこないます。
70mから始めて、慣れてきたら徐々に距離を伸ばしていきましょう。
2|全力の7〜8割の力でダッシュ
ウィンドスプリントは全力の7〜8割の力で走ります。
スタート直後からスピードを意識しすぎると、力んでしまうことも……。
少しずつ加速して、中間地点で8割に達するイメージでおこなうのがコツです。
リラックスを心がけましょう。
3|3〜5本繰り返す
先に説明した内容を3〜5本繰り返します。
1本ごとの間隔は長くても構いません。
タイトな間を設けてしまうと、それはインターバル走。
自分のペースでゆっくりおこなえるのがウィンドスプリントの魅力です。
1本1本、丁寧にフォームを確認しながら取り組んでみてください。
4|頻度は週1〜2回
頻度に関しては、週1〜2回を推奨します。
本格的なスピード練習と違い、故障のリスクは少ないと言えます。
とは言え、足への負担がまったくのゼロではありません。
週1〜2回の頻度によって、無理せず継続的に取り組めるでしょう。
効果を感じながらケガも防げる、ちょうどいい回数だと思います。
おすすめのタイミング
参考までに、ウィンドスプリントを実施するおすすめのタイミングを紹介します。
ジョグやLSDの後
ウィンドスプリントは、ジョグやLSD※の練習終わりに取り入れるのがおすすめ。
前述したとおり、ウィンドスプリントはフォームの修正に役立ちます。
上記トレーニングの弱みである「フォームが小さくなる点」をカバー可能。
練習の締めに積極的におこなっていきましょう。
※LSD=ロングスローディスタンスの略
マラソン完走の土台となる、スタミナの強化におすすめのトレーニングです。
詳しい内容について解説した記事を用意しています。
興味のある方は合わせてチェックしてみてください。
ペース走やレース本番の前
ウィンドスプリントはポイント練習(ハードな練習)の前におこなうのも効果的。
たとえば速めのペース走を実施する場合に、以下のメリットが得られます。
- スムーズにスピードが出せる(速さに慣れておける)
- リラックスして臨める(ダッシュに比べてスピードに余裕が生まれる)
厳しい練習を乗り切るうえで重宝します。
さらに!
同様の理由により、レースの本番前にもおすすめです。
マラソン大会に参加した際、上位ランナーの「スタート前の行動」を観察したときの話です。
ウィンドスプリントをおこなっている方を何人も発見。
そこからヒントを得て真似してみたところ、(自分なりに)レース序盤から快走できた経験があります。
よかったらぜひ試してみてくださいね。
まとめ
この記事では、ウインドスプリントについて詳しく解説してきました。
- 最大酸素摂取量アップ
- 筋力アップ
- スピードへの慣れ
- フォーム改善
- リフレッシュ
- 70〜130mの直線を7〜8割の力でダッシュ
- 3〜5本、週1〜2回の頻度でおこなう
- ジョグやLSDの後
- ペース走やレースの前
たった数本のダッシュで、これだけ多くのメリットが手に入るウィンドスプリント。
真剣にトレーニングに励むランナーであれば、やらなきゃ損です。
誰でもカンタンに試せる方法なので、ぜひ今日からでも練習に取り入れてみてくださいね。
ウィンドスプリントを駆使して、サクッと走力アップを狙っちゃいましょう!
PS.
当サイト「ランイズム」では、ランナーのために役立つさまざまなコンテンツを制作しています。
ランニングに関する疑問や悩みをもつ方であれば、問題解決のヒントが見つかるかも知れません。
ぜひほかの記事も参考にしてみてくださいね。